寄り添うように・・・。

カフカ,癒やし
先日、門前仲町でトークセッションを開催しました。「いきるのヒント」と題して。編集者の斎藤さんとの二人会です。斎藤さんのおかげで、無事に終えることができ、ご参加いただいた方には感謝するばかりです。当日の準備を進めていくなかで、作家・五木寛之さんの著書(『生きるヒント』/文化出版局)に出会い、深い感銘を受けました(偶然ですが、タイトルもイベント名と酷似していて驚きでした)。読み進めるなかで、僕は思いました。「死に想いを巡らせ、命や人生の有限を感じることで、人は謙虚になり、生きる尊さに気づくのだ」と。カフカの名言を集めた『絶望名人 カフカの人生論/藤木弘樹編訳/新潮文庫)も、嬉しい出会いでした。カフカは、20世紀最大の文豪といわれる作家ですが、生前は不遇でした。生き方を含め、遺された言葉のあまりのネガティブさに、思わず吹き出してしまいます。とはいえ、その底流にある心境や思考は、実に共鳴・共感することが多く、わが身のネガティブさを思い知った次第。心に言い聞かせている「無条件の自己肯定」は、隠すように抱えている「無条件の自己否定」と裏腹なのだと、自覚しました。励ましよりも寄り添いを胸に精進します。次回は8月29日頃に😊)