小牧山(愛知県小牧市)を訪ねました。織田信長が清須から移り住み、山全体を要塞化して、山頂に屋敷を構えたと伝わる地です。信長の死後、小牧・長久手の戦では、家康がここに自軍を構え秀吉と対峙したとか。標高85.9メートルの小山は、今では絶好の散策コース。周囲はランニングコースにも利用され、市民の憩いの場となっています。山頂には、何故か、秀吉が京都聚落第に設けた飛雲閣をモデルにしたという歴史館(小牧城)が建てられています。裏側に回ると、新緑の光のなかで「紅葉(もみじ)」の翼果が盛りを迎えていました。文字通り、翼の形状を利用して風に乗り、飛散するのです。「紅葉」とは、赤や黄に染まる木を称すもの。一般にイメージする「紅葉」の木は楓を指します。楓は、その葉の形から、古くは「かえるで」と呼ばれたそうです(参考:山本健吉『基本季語五〇〇選』)。木偏に花と書いて、こちらも「もみじ」と読みます。この時期に相応しい一字と思い、タイトルに咲かせてみました。(次回は6月6日頃に😊)