美の遺伝子、その面影。

取材で、初めて日立駅に降り立ちました。改札口の右手に広がる太平洋のパノラマに、目を奪われました。真新しくも美的なこの駅舎、聞けば、2011年の4月、直前に発生した東日本大震災を乗り越えて完成したとのこと。東側には、まるで海に張り出すようにご覧のカフェが設けられています。デザインを監修したのが、妹島和世さんと知り、重ねて感動。西沢立衛氏とSANAAを共同運営し、建築会のノーベル賞と呼ばれる「プリツカー賞」を受賞した、日本を代表する建築家です。かつて、SANAA設計の金沢21世紀美術館を訪ね、ガラス張りの円形建築に魅せられた旅の記憶が蘇りました。千住博美術館を訪れた際も、内外が溶け合うような感覚を覚えた後、西沢氏の設計と知り、驚いたものです。建築に宿ったつくり手の美の遺伝子は、同じ波動を放ち、由緒を知らぬ者を、その面影で引き寄せるのでしょうか。次回は2月11日頃に😊)