ほぼ隔週刊詩

隔週のほぼ水曜日にお届け/作品集からご紹介しています(一部 書き下ろし)

(#67/1117)  

   

走りなさいという者がいて。

休みなさいという者がいる。

愛しなさいという者がいて。

忘れなさいという者がいる。

それは罪だという者がいて。

これが是だという者がいる。

振り子は揺れて生きていて。

振り子はそれでも楽しくて。

 

骨身を削って右左。

命を蹴散らし右左。

他人の為だという者がいて。

自分の為だという者がいる。

振り子は止まることできず。

振り子は悩み苦しみもがき。

 

血を吐きながら右左。

命を投げ遣り右左。

 

ようやく止まったその時は。

振り子は振り子でなくなって。

ただのおもちゃの成れの果て。

見向きもされぬ木切れの兵。

 

(『過去鏡』~私を捉え目覚めさせる聖地の光と陰と連なる言の葉~より)

 

(#66/1104)  

   

標識が見えるかな

茂みに隠れているけれど

君の道はあっちだぜ

ほかの人とは違うんだ

 

標識が見えるかな

少し色あせているけれど

君の道はあっちだぜ

その先で開けているんだ  

 

君のための道なのに

誰かの足跡ばかり探して

 

君のための夢なのに

誰かの物語ばかり読んでいる

 

君の道はあっちだぜ

その先で開けているんだ

 

(『ふと舞い降りた無色の言の葉』より)

 

(#65/1022)  

   

捨ててしまおう

誰もが欲しがるものなどは

歌ってしまおう

悲しみばかりを呼ぶものは

陽はまた昇り風が起き

散った花とて蕾を付ける

耳をすまそう

目を凝らそう

森の声

鳥の影

光の雨を感じたら

体に変化が起きるとき

命の新芽が伸びるとき

高く 高く 宙をめざして

 

(『神記憶』~私を受け止め明日へと導く風と雲と空の道~より)

 

(#64/1007)  

   

一つあっても二つが欲しい。

二つは不安で三つが欲しい。

三つが叶えば四つが欲しい。

四つを見たら五つが欲しい。

五つを知れば六つが欲しい。

六つに続きの七つも欲しい。

七つは足らず八つが欲しい。

八つ越したら九つ欲しい。

九つ揃えば十欲しい。

十を抱えて零になる。

 

(『過去鏡』~私を捉え目覚めさせる聖地の光と陰と連なる言の葉~より)

 

(#63/0922)  

 

『次、行ってみよー!』  

 

常識なんて蹴飛ばそう

義理人情もほどほどに 

いのちあってのモノダネだ 

次、行ってみよー!  

 

ごめんなさいと頭を下げて 

お天道様を見上げよう 

今があってのモノダネだ 

次、行ってみよー!     

 

背負えなければ投げ出そう 

弱音泣き言大歓迎  

こころあってのモノダネだ

次、行ってみよー!

 

生きて生きて生き延びて   

いのちのバトンをつなぐのだ 

 

泣いて泣いて笑い飛ばして  

今日の奇跡をつなぐのだ  

 

次、行ってみよー!

 

(『ココロミ絵手紙』より)

 

(#62/0909)

 

誰にもいいたくない。

誰にも知られたくない。

めんどうくさいもの。

ほんとのことなんて。

 

(『サクラごはん』より)

 

(#61/0826)

 

『私は今 ここにいる』

 

私は今 ここにいる

抱えた荷物も そのままに

悔しさに泣いた日も過ぎて

 

私は今 ここにいる

わずかな自信を追い風に

苛立ちさえもねじ伏せて

 

変わる世界を目の前に

告白さえも許されず

ただ微笑みを浮かべている

そうして自分を支えている 

 

私は今 ここにいる

深い孤独も そのままに

わが身を責める日を重ね

 

変わらぬ世界に失望し

向き合う勇気も捨てかけて

ただ微笑みを浮かべている

そうして自分を支えている

 

私は どこに 向かうのか

私は なにを 探しているのか

 

わからないまま 過ごしている

時間ばかりが 過ぎて行く

 

私は今 ここにいる

 

(『いきるのうた』より)